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地域塾・組織塾

 コミュニティや組織(職場)を改善したい ----- そう願っている人は少なくありません。でも、その願いを「気軽に」語り合い、情報共有する機会は、意外と少ないのが現実です。

 「地域塾・組織塾」は、具体的な事例を取り上げ、自由に議論します。どなたでも気軽にご参加ください。

 隔月(原則として、奇数月)に開催しています。

 参加を希望される方は、このホームページの「お問い合わせ」を使用して、

  ①氏名

  ②メールアドレス(パソコンからのメールを受信可能なアドレス)

  ③できれば10文字以内のプロフィール(所属など)

​ をご連絡ください。

 これまでの例会は、Youtubeで公開しています。ぜひご覧ください。

  https://www.youtube.com/@user-qp7sk6of8t/featured

2023年7月例会

日 時:2023年7月22日(土)14:00 ~ 16:00
テーマ:テレビCMの裏側 ---「広告代理店」」って何?」
話題提供者:服部正(集団力学研究所主任研究員(FBS福岡放送))

以下は、服部さんからのメッセージです。
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スマホなどの普及で、4年前に「ネット広告費」の総額が「テレビ広告費」を上回るなど、いま広告ビジネスの在り方は大きく変わろうとしています。テレビCM全盛の1980~90年代、FBS福岡放送での経験をもとに、お話しをさせていただきます。

2023年5月例会

日 時:2023年5月20日(土)14:00 ~ 16:00

テーマ:何のためのテスト?  評価で変わる学校と学び  ケネス J ガーゲン・シェルト R ギル(著) 東村知子・鮫島輝美(訳)

話題提供者:東村知子(京都教育大学教育学部)鮫島輝美(関西医科大学看護学部)

 

当日の動画(約2時間)は、https://youtu.be/BQanQsB-d4U

以下は、東村さん・鮫島さんからのメッセージです。

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今回紹介するのは、社会構成主義の世界的権威ケネス・ガーゲンの最新作『何のためのテスト?評価で変わる学校と学び』(シェルト・ギルとの共著)です。本書の概要を紹介した上で、教育する人・される人双方の「生」を豊かにする方途を探ります。

2023年3月例会

日時:  2023年3月4日(土)14-16時
テーマ: メタバース未来共生社会 -これから世の中はどうなっていくのか-
話題提供者: 水瀬ゆず(一般社団法人ゆずタウン 代表理事)

以下は、水瀬さんからのメッセージです。
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こんにちは、水瀬ゆずと申します。この度の例会では、メタバースとは何か?メタバースでは何が行われているのか?メタバースは実際何に活用出来るのか?についてVRゴーグルを3,000時間被りメタバースにどっぷりハマっている私がアバター姿でお話します。また、メタバースの活用事例として、私が主宰で広島市と連携して行った「メタバース不登校学生居場所支援プログラム」についても紹介させて頂きます。恐らく、奇想天外でびっくりする内容も少なくないと思いますが、これからの未来社会はどうなっていくのかについて考える一助となればと思っています。是非ご参加くださいませ。

2023年1月例会

日時:  2023年1月28日(土)14-16時
テーマ: 子宮の文化史  ― 女性差別のルーツを探る ―

      ラナ・トンプソン(著) 杉万俊夫(訳)
話題提供者: 杉万 俊夫(集団力学研究所 所長)

当日の動画(約2時間)は、https://youtu.be/-KTw9ADld5U

以下は、杉万さんからのメッセージです。

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組織塾・地域塾の皆様
 杉万です。暮れも押し迫りましたが、いかがお過ごしでしょうか。師走とはいえ、もう私は「師」ではなくなりましたので、気楽なものです。
 来年はウサギ年。私の干支です。そこで、1月例会を担当することにしました。
 本年3月に九州産業大学を退職し、完全フリーの身になりました。時間はありあまるほどありますので、ボケ防止を兼ねて翻訳を始めました。その第一作を、今回の組織塾・地域塾で紹介したいと思います。ちなみにタイトルは、「子宮の文化史:女性差別のルーツを探る」です。ご参考のために、少々長くなりますが、同書の「訳者あとがき」を以下に添付します。

子宮の文化史 ---- 女性差別のルーツを探る ----
ラナ・トンプソン(著)
杉万 俊夫(訳)
訳者あとがき

 

 本書は、ラナ・トンプソン(Lana Thompson)著「The Wandering Womb: A Cultural History of Outrageous Beliefs about Women」(遊走する子宮:女性蔑視の文化史)の翻訳である。
子宮は、神秘的な存在である ---- なにしろ、「人間の内部で人間が育ち、人間から人間が出てくる」、その場所こそ、子宮だからだ。それは、子宮の所有者たる女性にとっても、また、それ以上に、子宮を自ら体験し得ない男性にとっては、神秘としか言いようがない。もちろん、受精、妊娠、出産のプロセスについても、また、子宮内の胎児についても、多くの科学的知見が蓄積されてきた。しかし、それもなお、一人の女性の「おなかの中から」一つの生命が生まれ出て来るのは、神秘的なマジックとしか言いようがない。訳者自身も子どもに恵まれ、立ち会い出産なるものも経験したが、その瞬間には、出産の無事を祈るだけではなく、一種独特の不思議な感覚を覚えた。
 神秘の必要条件は、異様さである。異様ではない月並みなものが神秘性をもつことはない。したがって、女性の異様さ(女性に顕著な行動や性質)は、女性の神秘、すなわち、子宮の神秘へと連結されていく。逆に言えば、神秘なる子宮こそ、女性特有の行動や性質の原因だと考えられたのである。このことは、男性中心社会では、なぜ、女性が男性よりも劣位にあるのかを説明する理屈として、子宮を使えるということでもある。
その子宮の歴史について、本書は、「子宮の遊走」に代表される古代の子宮観から、中世の魔女狩り、近世の冷水療法を経て、現代の超音波診断まで、丹念に、かつ、おもしろく論じている。訳者自身、本書を読みながら、「では、日本ではどうだったのだろう」という疑問がわいてきた。すでに医学史の分野で、そのような疑問に答える文献があるのかもしれない。ぜひ、今後の勉強の課題にしたい。
訳者は、医学・生理学はもちろん、歴史学やフェミニズムの門外漢である。医学・生理学の用語は、ひたすら辞書を頼って翻訳した。それらの翻訳には、誤訳や不適切な訳が多いと思われる。どうぞ、ご容赦いただきたい。
 最後に、原著者(ラナ)と私の関係について、ひと言述べておきたい。私は、2010年代の半ば頃、拙書「グループ・ダイナミックス入門:組織と地域を変える実践学」(世界思想社、2013年)の英語版を執筆していた。その最終段階で、英文の校閲と編集をネイティヴ・スピーカーに依頼したいと思っていたところ、ある米国人の友人が紹介してくれたのが、ラナだった。最後の一年間、ラナと私は、まさに二人三脚で作業を進めた。彼女と直接会ったのは一回限りであったが、毎週1-2回はスカイプを使ってミーティングを行った。一方が早朝の出勤前ならば、もう一方は早めの夕食後、という時間のやりくりに苦労しながらミーティングを続けたのも、今では懐かしい思い出である。英語版が完成した半年後くらいだっただろうか、突然、彼女の親戚からメールが来た。それは彼女の訃報だった。(拙書の日本語版と英語版は、集団力学研究所のホームページから無料ダウンロードできる。)

 

天国のラナに。あなたが本書で聖書を引用している箇所について、イエス様は、どうおっしゃっていますか?

 

杉万 俊夫

2022年11月例会

日時:  2022年11月5日(土)14-16時

テーマ: 対話の醍醐味 --- 大学生を生涯学習にいざなう

話題提供者: 畑井 克彦(特定非営利法人阪神・智頭NPOセンター代表理事

             集団力学研究所主任研究員)

当日の動画(約2時間)は、https://youtu.be/C_iYuSRmMk0
以下は、畑井さんからのメッセージです。

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 生涯学習の講義に、元高校教員、地域SNS開発しているプロバイダーの社長、日経
新聞のジャーナリストという、異色の3人組が批判的対話で授業を行ったところ、学
生たちは自然と自分たちの人生を振り返り、生涯学習を考えるようになった。この取
り組みを、考察を加えながらお話させていただきます。

2022年9月例会

日時:  2022年9月3日(土)14-16時

テーマ: 想起: 過去に接近する方法

話題提供者: 森 直久(札幌学院大学心理学部臨床心理学科 教授)

以下は、森さんからのメッセージです。

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 今回の発表は、過日公刊された私の著書「想起: 過去に接近する方法」(東京大学出版会)に基づいてお話をします。
 この本は記憶について書かれたものです。記憶は頭のなかに蓄えられており、思い出すということは貯蔵された記憶を引き出してくることだと思っている人が多いと思います。この本では記憶について別の考え方を提示しています。すなわち第一に、記憶とは思い出すという行為と離れて存在しないということ、そして第二に思い出すとは環境に過去を「見る」ことであるという考え方です。「見る」とか「聞く」というのは知覚と呼ばれますが、思い出すとは知覚の特殊なケースだと言いたいのです。知覚についても、多くの人が考えているのとは異なる考え方を提示します。視知覚であれば光線を、聴知覚であれば音波を目や耳といった感覚器官で受容し、それらが何なのかを脳が作り上げるのだと多くの人は考えています。そうではなく、知覚とは環境に存在する「あるもの」を、私たちが取り上げる(ピックアップする)と考えます。「あるもの」とは、対象の色や形を特定する「情報」や、「行為の可能性」(その対象に対して私たちが今ここで何をし得るかということ)です。この知覚の新しい考え方は、ジェームズ・ギブソン(James Gibson)という人がすでに体系的に論じています(サイエンス社から「生態学的視覚論」、東京大学出版会から「生態学的知覚システム」という本が出ています)。ギブソンの考え方を、知覚から思い出すことへと拡張しようとするのが、この本の目的です。思い出すことを専門用語では「想起」と言います。だからこの本は「生態学的想起論」を目指しています。
 想起は知覚の特殊なケースだと先ほど言いましたが、どのように理解したらいいでしょうか。ギブソンの考え方では、私たちが今従事している活動を何であると捉えるかによって、知覚は様々な時間の幅を持ちます。たとえば今「3講の授業を受けている」と捉えていれば、今私たちは13時に始まった「3講の授業」を知覚の対象にしています。しかし「さっき先生が言ったことだけだけどさ」と隣の友達に尋ねるとき、「3講の授業」を「さっき先生が言ったこと」と「その後」と「その前」に分けて知覚しようとしています。「3講の授業」のなかに「さっき先生が言ったこと」と「その後」と「その前」が組み込まれていること(ギブソンの用語では「入れ子になっている」と言います)を、「3講の授業」のなかに探そうとします。そして発見します。これで「さっき先生が言ったこと」を想起することが実現します。このことが実現するとき、私たちは「3講の授業」も、入れ子になった三つの一連の出来事も、両方を同時に知覚することになります。時間的に幅の広い知覚と、幅の狭い知覚を同時に行なうことが想起だということです。私たちが「角柱」に入れ子になった「面」を見るとき、「角柱」自体もその「面」も同時に知覚していますね。これは空間的な入れ子関係の知覚ですが、これを時間的な入れ子関係で行なうのが想起です。

 発表当日は、生態学的想起論の概要と、その応用可能性について触れたいと思います。

2022年7月例会

日時:  2022年7月9日(土)14-16時
テーマ: メンバーによる「近況報告会」
話題提供者: 馬場 健彦(集団力学研究所主任研究員)
       小池 高史(九州産業大学地域共創学部地域づくり学科 准教授)

まず、話題提供として、馬場氏からは水利の視点から町内会の集団原理をとらえる研究が、小池氏からは11月に開催される日本応用老年学会が紹介されました。続いて、参加メンバーの近況報告とフリーディスカッションがおこなわれました。

2021年9月例会

日時:  2021年9月25日(土)14:00-16:00
テーマ: 東京オリンピック --- メディアによる虚構
話題提供者: 服部 正(元FBS(福岡放送))ほか
 前回7月例会は、あえてオリンピックの開催・中止の動勢が定まらない6月に繰り上げ開催しました。結論の見えた現象を事後的に語るのではなく、現在進行形の現象について語り合いたいと思ったからです
そのオリンピックも終わり、パラリンピックへと歩を進めようとしています。しかし、その一方では、デルタ株を中心とするコロナ感染は医療現場をぎりぎりまで追い詰めつつあります。
また、今回のオリ・パラほど、政治的・経済的利権が見え隠れするイベントはありません。では、どのような利権なのか?その構造の一端は、次のサイトをご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=KGaYc9UTsHA 
https://www.youtube.com/watch?v=KGaYc9UTsHA&t=431s

2021年6月(7月例会を繰り上げ実施)

日時: 2021年6月12日(土)14:00-16:00
テーマ:東京オリンピックの集団力学

 今回のオリパラ開催・中止は、コロナ、政治力学、国際関係など、まさに集団力学が議論すべきテーマです。しかも、結果が確定しない前に、なるべくリアルタイムで議論できればおもしろいのでは?

 ところで、昨年からWEBミーティングで開催してきました。北は北海道から南は九州まで幅広い参加者が得られたことは本当にうれしい限りです。ただ、個々の参加者が気軽に発言できる自由度が小さくなっていることは否めません。そこで、今回は、お一人5-10分程度で、どんな内容でも自由に発言いただけるフリートークの会合にしたいと思います。

2021年5月例会

日時: 2021年5月22日(土)14:00-16:00
テーマ:学生を国勢調査員に任用して見えてきた「統計」の意味 ~歴史の流れと現場のもつれ~

話題提供者:  森 永壽(島根県政策企画局統計調査課統計分析スタッフ)
以下は、森さんからのメッセージです。

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 昨年2020年に行われた国勢調査において、島根県では、島根県立大学・浜田市と連携して、大学生を国勢調査員として任用する「学生調査員育成事業」に取り組みました。国勢調査の結果は、今年6月の公表に向けて総務省統計局で集計している最中です。
 本日は、国勢調査の結果をお知らせすることはできませんが、国勢調査の概要と、本県の取組みを紹介するとともに、取組みの中で感じた「統計」に対する社会的な期待について、時代の流れや社会的な動きも交えながら、みなさまと議論したいと思います。
【しまね統計情報データベース】http://pref.shimane-toukei.jp/【統計の普及啓発もやってます】http://www.pref.shimane.lg.jp/admin/pref/toukei/hukyu/

                                              (森 永壽・記)

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2021年3月例会

日時: 2021年3月20日(土)14:00-16:00
テーマ:「関係からはじまる」(ケネス・ガーゲン著、鮫島・東村(訳))
話題提供者:鮫島輝美(京都光華女子大学健康科学部)
      東村知子(京都教育大学教育学部)
本書の目次、著者・訳者の紹介については、
http://www.nakanishiya.co.jp/book/b524789.html
をご覧ください。サイトの最後の方には、ガーゲン自身が本書への思いを語った短いスピーチ(動画)も掲載されています。

2021年1月例会

日時: 2021年1月9日(土)14:00-16:00
内容: ざっくばらんな新春放談会(雑談会)を行いました。

 

    

2020年11月例会

テーマ:内モンゴルの「当たり前」とアフターコロナ ---「新・野蛮人」のすすめ
日時:2020年11月21日(土)14:00-16:00
話題提供者:増田達志(環境NGOエコスタイル・ネット)

 話題提供者の増田達志さんは、中国・内モンゴルの広大な砂漠を舞台に、20年以上にわたって緑化活動に取り組んできました。今回のテーマは、そのような経験を持つ増田さんならではのものです。以下は、増田さんからのメッセージです。(杉万・記)
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 コロナ自粛で感じたのが「内モンゴルの普段の暮らしと同じだ」ということです。内モンゴルでは、家で働き、家族と過ごす何の変哲もない毎日が「当たり前」です。住民は、その毎日の中に、ささやかな楽しみや幸せを感じています。
 一方、日本はどうでしょうか。不要不急の外出を自粛することは経済死につながるとの悲鳴が聞こえてきます。内モンゴルのような「当たり前」の暮らしを送るだけでは、なぜ命を守れないのでしょうか。
 今回は、その疑問に対する答えを、『反穀物の人類史』(J.C.スコット著)をひもときながら探ってみます。同書は「ヒトは穀物を家畜化すると同時に穀物に家畜化された」というセンセーショナルな視点から、社会や国家の成り立ちを論じます。この構図は「穀物の家畜」から「マネーの家畜」へと形を変えて今も生き続けているのではないか ---- そんな妄想(?)を巡らせながら、アフターコロナを生き抜く「新・野蛮人」の生活を提案してみたいと思います。(増田達志・記)
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2020年9月例会

テーマ:「AIって何だろう?---- その現代社会へのインパクト」
日時:2020年9月19日(土)14:00-16:30
話題提供者:小倉弘毅(九州産業大学理工学部)

 

 今回のテーマは「AI」---- Artificial Intelligence(人工知能)。教科書によりますと、人工知能とは、人間が自然に行っている学習能力と同様の機能をコンピュータで実現しようとする技術・手法だそうです。
 囲碁や将棋で、AI(コンピュータ)がプロに勝ったことがニュースになります。今後、AIは、私たちの日常生活に深く浸透していくことでしょう。近い将来、AIが人間よりも賢くなるのでは、といったまことしやかな予想も耳にします。
 今回は、地域塾・組織塾のメンバーでもある小倉弘毅先生に、AIのイロハからお話ししていただきました。私(杉万)が対談者になり、「AIと(最新)哲学」にも議論を拡大しました。

 

2020年7月例会

日時:2020年7月18日(土)14:00-16:00

毎年3月、糸島で地域づくりに取り組んでいる方々との交流会を行ってきましたが、
今年は、新型コロナ感染症予防のため中止にしました。

今回は、その時に予定していた内容で開催しました。

本田正明先生を迎え、多様な「地域づくり・まちづくり」の実践を踏まえながら、

「状況に適したリーダーシップ」のあり方について議論しました。

企画・総合司会:大里栄子

 テーマ:地域活動におけるリーダーシップを考える:

     糸島の岐志、野辺・福の浦での取り組みを通して
 話題提供者:本田正明(地域づくりプロデューサー・コンサルタント)
 

全体討議  

 司会: 小池高史(九州産業大学)     
   指定討論者:

         服部  正  (自治会・町内会活動の視点から)
      桑野陽子  (NPO活動の視点から)
   馬場健彦 (糸島調査を踏まえて)
 

2020年5月例会

日時:2020年5月30日(土)14:00-16:00

Zoomを使ったWebミーティングで行いました。

青森、福井、京都、岡山、福岡、熊本と、Webミーティングならではの幅広い参加者でした。

今回は、Webミーティングに慣れることを目的に、内容は、ざっくばらんな近況報告、意見交換を行いました。

とくに、大学関係者からは、遠隔授業の苦労やノウハウが報告され、アフターコロナの大学教育にも話が及びました。

​今後は、Webミーティングの利点をも活用した地域塾・組織塾のあり方を模索していきます。

3月例会は、新型コロナウィルス感染防止のため中止にしました。

2020年1月例会

​日時:2020年1月11日(土)14:00-17:00

場所:九州産業大学3号館1階会議室(後半は美術館に移動)

テーマ:芸術と組織のメタファー :美と選択の思考

話題提供者:黒岩俊哉(九州産業大学芸術学部芸術表現学科教授)

【発表要旨】

 「芸術」という言葉には「わからない」「敷居が高い」「異質なもの」
「自分とは特に関係のないもの」「風変わりである」「特別な者の特権」
などという印象があるとともに「美しいもの」「心を豊かにするもの」
「超越的なもの」「神的なもの」という二律背反する評価があり、
一般的にはどちらも正しいと思われている。

 確かに芸術には、直感的で感覚的、そして非論理的な側面があり、
むしろこれらを重要視している。ところが、それらのあやふやで定量化・
数値化できない印象とは裏腹に、きわめて論理的な基盤があることは、
普段の会話の中ではあまり膾炙しない。

 これは芸術の表現や創作といわれるものを、作家や芸術家が無意識的
に行うことから、それぞれの特殊な法則性を言語化せずに「作品」として
完了してしまうためだと考えられる。その姿かたちは藪の中であり、
機織りする鶴の不可視性そのものなのである。冒頭の、芸術に対する
印象形成は、この点から生まれているのだろう。

 しかしながら、ダ・ビンチやアインシュタインにみられるように、
論理(科学)と芸術の融合によって時代を変革した人物が多いことは、
一般的にも周知されている。(科学者と芸術家の共通性からもたらされ
る相乗効果を、寺田寅彦や件のアインシュタインらがすでに指摘して
いたためだと思われる。)

 さて今回の問題提起では、芸術の持つ不可思議な特性や性格から決定
される「選択」の可能性を、現代の組織のなかで「実用的」に活用
できないか、という命題にせまる。実は欧米では、企業の最高意志決定
機関にアーティストやデザイナーを組み込むという動きがすでに活性化
している。では、欧米とは異なった特有の文化背景(コンテクスト)を
もつ日本の組織にとって、そして独特の意志決定や選択にとって「芸術」
の居場所はあるのだろうか? いくつかの事例や現象を例に、芸術家の
立場から話題を提供したい。(黒岩俊哉・記

2019年11月例会

日時:2019年11月30日(土)13:00-15:30

場所:九州産業大学15号館15201教室

テーマ:世代性の縦の糸・横の糸

話題提供者:父下坂剛(四国大学)「親の育児参加と世代性」
      久木山 健一(九州産業大学)「 祭を媒介とした世代性」
      神藤貴昭(立命館大学)「地域・企業の風土と世代性」
      田渕 恵(中京大学)「 高齢者の世代性と地域の関連」

 11月例会は、日本発達心理学会九州支部の会合に参加する形で開催しました。

 世代性(generativity)とは、「自分自身のこと(だけ)ではなく、次の若い世代のことを考える」という人生の後期に直面する「課題」のことです。この課題と真摯に向き合うか、それとも、この課題から目をそむけて生きるか ---- それによって、人生後期は大きく違ってきます。また、この課題は、個々人の課題であると同時に、コミュニティの課題でもあります。福岡市博多部の祇園山笠には、「コミュニティぐるみの世代性(への取り組み)」を見て取ることができるように思います。ジャーナル「集団力学」掲載の論文地域が子どもを育む:博多祇園山笠と子どもたち」(中野 苑香, 立石 武泰, 杉万 俊夫)をご覧ください。(杉万俊夫・記)
 

2019年10月例会

日時:2019年10月26日(土)14:00-17:00
場所:九州産業大学3号館1階会議室
テーマ:eスポーツの普及を目指して
話題提供者:吉元 柊平(九州産業大学経営学部4年生)
      長友 佑樹(九州産業大学経済学部4年生)
      池田 周平(九州産業大学経済学部4年生)

 10月例会のテーマは、現在世界で急速に発展し、話題となっている「eスポーツ」。
「eスポーツ(e-sports)」とは、「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称です。海外ではビッグビジネスとして国際大会が開催される中、国内でもその環境は大きく変わりつつあり、2018年、日本はeスポーツ元年と言われました。
 今回、九州産業大学4年生3名(吉元柊平さん:経営学部、長友佑樹さん:経済学部、池田周平さん:経済学部)をお迎えして、実際にeスポーツを見せていただき、話題提供も行っていただきました。
 吉元さん、長友さん、池田さんは第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」の文化プログラム【全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI(2019年10月開催)大会「ウイニングイレブン」部門〔オープンの部(年齢制限なし)〕】の宮崎県代表として出場しました。

 

(2019年7月例会は、台風5号接近のため、10月例会に延期しました。​)

2019年5月例会

日時:2019年5月25日(土)14:00-17:00

場所:九州産業大学3号館1階会議室

テーマ:地域で認知症予防 ---- みんなが「先生+生徒=先生徒」

話題提供者:宮本節子

 看護師でもある宮本節子さんは、関西の伊丹市で、身近な仲間が主体的に、「認知症になっても安心して暮らせるコミュニティ」をつくる活動を展開されています。具体的には、以下のとおりです。
 1 認知症講座+仲間づくり脳トレ麻雀(麻雀をしたことがない女性対象)
 2 シニアのスピーチ会(市民対象高齢者の主張)
 3 認知症サポーター講座(小学生かtら大人)・認知症理解講座
 4 認認カルタ活動(認知症の啓発学習カルタ)
 5 回想サロン(回想法を応用したアクテイビティサロン活動)
 6 回想カード、脳トレカードの作成、提供
 7 百歳体操  

2019年3月例会

日時:2019年3月2日(土)14:00-17:00
場所:九州産業大学3号館1階会議室
テーマ:地域と公共交通の関わりを考える
話題提供者: 阿部 雄介(国土交通省 九州運輸局 交通政策部長)

 阿部氏は、2000年京都大学総合人間学部卒業(杉万ゼミ)。卒論研究では、鳥取県智頭町の村おこし運動をテーマにしました。卒業後、毎日新聞に入社、8年後に国土交通省に入省という異色のキャリアの持ち主です。
 現在、地方では人口が減っていく中、路線バスや鉄道、旅客船など地域の交通を、誰が、どのように守っていくのかが喫緊の課題になっています。国の交通運輸行政に携わり、九州の実情をも見てきた立場から話題提供をしていただきました。

​発表スライドはこちら

​2019年1月例会

 馬場健彦先生に、「今日の町内会・自治会と課題」というタイトルで話題提供をしていただきました。

発表スライドはこちら  参加者のアンケート結果はこちら


日時:2019年1月26日(土)13:00-16:00
場所:九州大学伊都キャンパス イーストゾーン一号館

テーマ:今日の町内会・自治会と課題
話題提供者:馬場健彦先生(九州大学人間環境学研究院)

2018年11月(臨時)

 中国の厦門市にある田洋(テンヤン)村の村長、陳水譲さんと、叶(ヨウ)好秋さん(京都大学人間・環境学研究科の大学院生)を招き、陳さんが行っている住民参加型の地域活性化運動について報告していただきました。

日時:2018年11月16日(金)10:30-12:30

場所:九州産業大学3号館1階会議室

テーマ:田洋村住民参加の農村振興

話題提供者:陳水譲(中国厦門市田洋村:村長)

      叶好秋(京都大学大学院人間・環境学研究科:大学院生)

2018年11月例会

 集団力学研究所は、創立50周年記念事業の一つとして、連携協定を締結している九州産業大学の学生3名を、中国・内モンゴルの砂漠化防止活動に派遣しました。その3名の学生諸君に体験談を報告していただきました。次の九産大ホームページもご覧ください。

https://www.kyusan-u.ac.jp/news/sabakukaboushi/

日時:2018年11月3日(土)14:00-17:00

場所:九州産業大学3号館1階会議室

テーマ:中国・内モンゴルの砂漠化防止活動に参加して

話題提供者: 立津 一樹(国際文化学部2年生)

       立石 オメガ泰三(芸術学部3年生)

       伊藤 晃生(芸術学部2年生)

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【9月例会は中止にしました。】

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2018年7月例会

 そもそも「IoT」とは何なのか?「IoT」によって、私たちの生活はどう変化するのか?私たちは、「IoT」にどう対応すべきなのか?
地域塾・組織塾の常連メンバーのお一人、小倉弘毅先生(九州産業大学理工学部電気工学科)に話題提供をしていただきました。

日時:2018年7月28日(土)14:00-17:00
場所:九州産業大学3号館1階会議室
テーマ:「IoT」とは何か --- 情報技術社会を考える
話題提供者: 小倉弘毅(九州産業大学理工学部電気工学科)

2018年5月例会

日時:2018年5月19日(土)14:00-17:00
場所:九州産業大学3号館1階 大会議室
テーマ:「知っておきたい心の減災 --- 大きな自然災害に備えて、今,できること・すべきこと」
話題提供者: 窪田由紀(九州産業大学人間科学部臨床心理学科)

​2018年3月例会

 毎年3月は、糸島を会場に、糸島地域の活性化に取り組むグループと交流を行ってきました。本年も、3月31日、「地域における町内会の在り方」をテーマに、糸島で通算5回目の「地域塾・組織塾」を開催しました。
 

2018年1月例会

日時:2018年1月20日(土)14:00-17:00
場所:九州産業大学2号館5階 大会議室
テーマ:システム工学的思考は役立つか
話題提供者:三宮信夫(元:岡山県立大学学長)

2017年12月例会

 いよいよ師走。除夜の鐘を1週間後に控えて、仏教をテーマにしました。仏教と言えば、「葬式仏教」と揶揄されることもしばしばですが、それに対する若き僧侶たちのチャレンジを紹介していただきました。今回の話題提供のベースとなる修士論文(PDF版)は、次のサイトからダウンロードできます。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jgd/34/0/34_378/_article/-char/ja/
日時:2017年12月23日(土)14:00-17:00
場所:九州産業大学2号館5階 大会議室
テーマ:開かれた仏教を目指す仏教者の試み --- 若手僧侶とゆるーく話す会
話題提供者:飯野顕志(黄檗宗 海瀧山王龍寺)

2017年11月例会

 健康で仕事ができる職場づくりは、働き方改革の必須条件です。しかし、職場には、さまざまな健康問題が潜んでおり、放置すると大問題になることも。今回は、ゲームを使って、健康問題に対処する手法(いわば、働き方を振り返るゲーム)について実習を交えて紹介していただきました。
日時:2017年11月25日(土)14:00-17:00
場所:九州産業大学2号館5階 大会議室
テーマ:ゲームでつながる働き方改革
話題提供者:日比野愛子(弘前大学)

2017年10月例会

 昨年は熊本地震、今年は朝倉水害、大きな自然災害が続きました。1995年の阪神・淡路大震災で、延べ100万と言われる災害救援ボランティアが活躍し、「ボランティア元年」と呼ばれて以来、ボランティアは災害救援にとって欠かせぬ存在になりました。
しかし、実際に自らがボランティアとして被災地に身を置くとき、いかに行動すべきか煩悶することも少なくありません。熊本地震、朝倉水害の救援活動に取り組んだ心理職のボランティアに実体験を紹介していただきました。

日時:2017年10月21日(土)14:00-17:00
場所:九州産業大学2号館5階 大会議室
テーマ:熊本地震・朝倉水害の救援活動に参加して
話題提供者:宇津貴志(九州産業大学 臨床心理学専攻)

2017年9月例会

 「学ぶ人の主体性を引き出す」---- 自分が教える立場に立った時、これは、なかなか難しいことです --- 家庭でも、職場でも、コミュニティでも。実は、大学の授業でも、これが大きな問題になっています。ひと昔前のように、一方向的な講義だけでは、学生はそっぽを向くだけです。かと言って、グループ学習にすればよいかと言えば、そんな単純な話ではありません。
 このテーマに正面から取り組んでいる理系教員の方々に話題提供をしていただきました。
日時:2017年9月23日(土)14:00-17:00
場所:九州産業大学2号館5階504教室
テーマ:学ぶ人の主体性を引き出す授業を目指して
話題提供者:藤井厚紀・石橋慶一・上村英男(福岡工業大学短期大学部)

 

​2017年8月例会

 先月は「へき地」と呼ばれる田舎の話でしたが、今月は、打って変わって都会のシンボル「団地」をテーマにしました。団地に暮らす高齢者の特徴、団地における「高齢者の居場所」、団地自治会の意義などをめぐって、小池高史先生(九州産業大学、社会学専攻)に話題提供をしていただきました。小池先生は、数多くの団地で調査研究を実施、「『団地族』のいま --- 高齢化・孤立・自治会」(書肆クラルテ、2017年)を出版されています。
日時:2017年8月26日(土)14:00-17:00
場所:九州産業大学2号館5階 504教室
テーマ:「団地族」のいま
話題提供者:小池高史(九州産業大学国際文化学部)

​2017年7月例会

 集団力学研究所は、6年間、博多百年町屋「高橋邸」を拠点に活動してきましたが、本年7月1日より、拠点を九州産業大学(国際文化学部内)に移しました。これを機に、これまでの地域塾と組織塾を合体し、「地域塾・組織塾」にすると同時に、その内容も一層充実させていく所存です。

日時:2017年7月29日(土)14:00-17:00
場所:九州産業大学2号館5階大会議室
テーマ:大都市の中の僻地(へきち)活性化10年の歩み --- 京都市花背地域の事例
話題提供者:諏訪亜紀(「洛峰ココイマプロジェクト」の中心メンバー)

 150万都市京都の中心から北を眺めると、北山杉で有名な北山連山が連なっています。花背は、その北山連山の峰の向こうですが、京都市(京都市左京区)の一部です。そこは、行政的には京都市の内部でありながら、いわば「外の世界」です。京都市中心部が春うららかな日でも、積雪2メートルということも珍しくありません。花背には、美しい自然と伝統が残されています。「こんなところで子どもを育てることができたら」と思う人も少なくないはずです。

 しかし、花背は、人口減少が進む僻地です。北山の峰は、同じ京都市の中心部分との高い壁です。この壁を超える挑戦が10年以上続いています。今回の話題提供者、諏訪亜紀さんは、その挑戦に取り組んできた中心人物です。しかも、ちょうど今、その挑戦が大きな節目を迎えています。

ココイマプロジェクトについては、次のサイトをご覧ください。
http://www.kokoima.org/

花背では、毎年8月15日に、「松上げ」という壮大かつ幻想的な祭りが行われます。次のサイトもご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=NN4xlI3JV6k

​2017年6月例会

日時:2017年6月24日(土)14:00-17:00
場所:九州産業大学2号館7階704号室(杉万研究室)

テーマ:向津具(むかつく)半島視察報告(6/3~4)とまちおこしの提案

話題提供者:手嶋翔一(九州産業大学国際文化学部3年生)
 

2017年5月例会

日時:2017年5月20日(土)14:00-16:00

場所:九州産業大学2号館7階704号室(杉万研究室)

テーマ:新しいグループ・ダイナミックスを求めて(その2)

話題提供者:杉万俊夫(九州産業大学国際文化学部)

2017年4月例会

​日時:2017年4月22日(土)14:00-17:00

場所:九州産業大学 コミュニティギャラリー・イーストウィングス

テーマ:新しいグループ・ダイナミックスを求めて(その1)

話題提供者:杉万俊夫(九州産業大学国際文化学部)

*前月3月4日に行った京都大学最終講義をベースにした内容です。

 使用したスライドのダウンロードはこちら

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